高田洋一“呼吸する翼” Takada Yoichi "Breathing Wings"

美術家・高田洋一の空気の僅かな動きや、風に反応する作品たちを紹介しています。   代表的な作品、最近作を取り上げながら、解説風に制作史をお話しています。展覧会情報、教育普及、日々のデキゴトも紹介しています。カテゴリから選んで楽しんでください。連絡先:〒252-0003 神奈川県座間市ひばりが丘3-15-2 P/046-258-0191 E-mail:takada.yoichi@nifty.com

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坪庭のための風の彫刻-「風見竹」

白い一日撮影:風間忠雄

2012年 新潟「水と土の芸術祭2012」に参加しました。
新潟市内の和菓子舗「にむらや」さんの店内を全面的にジャックして、個展を開催させて頂きました。

昨今の各地の芸術祭では、さまざま「市民」と「芸術家」とのコラボレーションが試みられています。
実験性の高い仕事も多いです。

私のこの度の計画は、実際に営業をしている店舗の中に作家が介入し、
店舗の営業と作品性とが両立する展覧会を試みたことが画期的だと考えています。

実際に、この展示期間中の菓子店への好影響として、
概算ながらも、来客数で40%、売上レベルで20%上がったことがひとつの可能性を示しています。

このようにチャレンジングな試みが実現できた理由には、
作家と、菓子舗主人との幸運な出会いがあったことが挙げられます。
なかなか、望んで実現できることではない展覧会であったと思います。

人の眼を惹くアクロバティックな企画の真逆の展覧会かもしれませんが、
店舗の喫茶室のテーブル、イスを全て取り払い、
拙作「白い一日」だけを置くという贅沢を実現できたことは静かに見えて、大変ラジカルな試みです。

観客は、菓子店の中にある小間(作品)の中で、くつろぎ、お茶と和菓子を楽しむのです。
客の頭上では、ゆっくりと天井が室内の気流で揺らぎ、木漏れ日のような水玉の光に包まれます。
そんな時間、そのものが作品です。

その作品の中から、店の坪庭を臨むことができます。 
その庭の中に玉石の上に竹が乗った、小さな彫刻を置きました。
この竹が、坪庭を流れる風にゆっくりと漂うように動き、すれ違うように回転します。

これまでの屋外彫刻と言えば、鉄やステンレス、石などの恒久的な材質で制作され、
且つ大型の物がイメージされたと思います。
都市の中のアートのひとつの典型です。

私たちの国の庭に、当たり前のように似合う風の作品が欲しかったのです。
例えばそれは、「獅子脅し」や「水琴窟」のように、さりげなく自然の一部として佇むものです。

竹はいずれ劣化します。
しかし、ジョイント部を残して、竹を交換することでリフレッシュさせることができるのです。

先にアップしている、展覧会の全体風景と併せてご笑覧頂ければと存じます。

風見竹

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  1. 2013/04/08(月) 14:11:02|
  2. OUTDOOR
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水と土の芸術祭2012参加-白い一日でいちごいちえ(市内和菓子店「にむらや」を作品ジャック)

◆◆◆にむらや・白い一日2012

新潟市主催の「水と土の芸術祭2012」に参加しました。
2009年の参加に続き、今回は市内和菓子店「にむらや」の店内を全面的に使用し、店内に「白い一日」と題する紙の部屋を設えました。この部屋は店内のわずかな空気の流れを糧に、ゆっくりと天井が漂う作品です。

天井が漂うことで、作品内に射し込む光もゆっくりと揺れ動きます。
そんな揺れ動く木漏れ日の空間で、お菓子とお茶を楽しんで頂くという企画です。

これまで、営業中の店舗内でアーティストが本格的に作品を展示展開するというアイデアはあったでしょうが、
そのアイデアを実現できた例はほとんど無いのではないでしょうか。
和菓子店主との幸運な出会いがあり、相思相愛の中でこそ実現した展覧会です。

この展覧会期間中、地元小学校への出前授業やリゾート施設への作品展示など、幅広く展開をさせて頂きました。


◆五十嵐小WS-組 展覧会期間中、市内五十嵐小学校での出前授業、PTA主催のワークショップを実施しました。

◆カーブドッチ作品展示 1 
地元スパリゾート・カーブドッチ中庭に風にそよぐパラソル「風の花」を設置しました。
この企画提案自体「にむらや」店主の発案、作家と共に施設経営者にプレゼンし口説いた些かの武勇伝があります。

◆◆A3横G0927 「白い一日でいちごいちえ」展のポスター


  1. 2013/04/05(金) 13:10:13|
  2. EXHIBITION
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JR博多駅屋上空間への提案・KAZE~KEKKO

M「博多」KAZE~KEKKO

2011年JR博多駅が大規模に改修されました。
その屋上空間には、小型の電車走り、子供たちが三輪車で走り回る楽しい遊び場が用意されています。

その空間に風見鶏のようなシンプルな風にそよぐユニットと、子供と一緒に遊ぶように踊る小型の風の作品シリーズ
「KAZE~KEKKO]を提案設置しました。

この作品は、小ロットながら回転部のシステムを共通にするなどの工夫をして、個人の方がご自宅の庭や玄関先に取り付けることができるような価格とシステムで制作したものです。

博多駅の東急ハンズでも扱っています。
ぜひ、機会があれば、覗いてみてください。
  1. 2013/04/05(金) 12:44:18|
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茨城県立近代美術館との連携事業(鉾田市立大洋中学校への出前授業)

茨城県立近代美術館 普及課による学校との連携事業で、公募によって派遣学校を募集し、高田が出前授業を実施した記録です。子供たちの成果品を美術館のロビーで展示し、期間中に教育関係者対象のセミナーを実施しました。

◆大洋中出前授業
  1. 2013/04/05(金) 12:30:36|
  2. EDUCATION(Japanese)
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ダイアローグ 青野正×高田洋一/公開制作による造形の対話

この夏の展覧会プレスリリースの紹介です。

川口市立アートギャラリー・アトリアで、同世代の彫刻家・青野正氏との二人展です。

「ダイアローグ」造形による対話-とあるように、二人の作家が公開制作で造形による会話を試みる取り組みです。

M「ダイアローグ」川口アトリア/プレス・リリース130310-1 M「ダイアローグ」川口アトリア/プレス・リリース130310-2 M「ダイアローグ」川口アトリア/プレス・リリース130310-3 M「ダイアローグ」川口アトリア/プレス・リリース130310-4 M「ダイアローグ」川口アトリア/プレス・リリース130310-5 M「ダイアローグ」川口アトリア/プレス・リリース130310-6 M「ダイアローグ」川口アトリア/プレス・リリース130310-7




  1. 2013/04/03(水) 12:07:43|
  2. EXHIBITION
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JR大阪駅 ノースゲートビル11F 「風の詩」「風の花}

S◆P1080617・・H・T

2011年にJR・大阪駅が大規模にリニューアルされました。
その折に、北側ノースゲートビルの11階屋上、風の広場に「風の詩」と、環境家具として、風にそよぐパラソル
「風の花」を水戸岡鋭治氏のプロデュースで設置させて頂きました。

「風の詩」は、1990年にロサンゼルスの個人邸に設置した「鳥に憧れて」という作品をベースにしました。
私にとってパブリックの作品として自分らしさが素直に出たものでもあったので、
プロデューサーからのリクエストもあり、国内にその仲間を置かせて頂くのも良いと思い、
後述のパラソルの作品と共に提案させて頂きました。

自然石(黒御影石)のベースの上に風にそよぐ4枚の羽根が取り付けられたものです。
海外の設計条件と異なり、国内で、更にビルの11階という環境は、構造的な条件が断然厳しくなるため、
構造と意匠とのバランスを取ることがひとつの課題でしたが、コンパクトにまとめることができました。

モニュメントとしては小振りの作品ですが、人間に近いスケールの作品ということもあり、
皆さんにも楽しんで頂いている作品になりました。

■■P1090408・トリミング・軽 S◆DSC08221・H・T S◆P1090382 

S◆P1090355

同じ11階風の広場に設置した「風の花」です。
風にそよぎ、時にくるくると回り、パラソルの穴からこぼれる光が木漏れ日を落とす作品です。
志はアートですが、環境の中の家具であることを目指したものです。

この広場の中に、8基設置して構成しています。
このパラソルのシートは、時に様々な色に交換することも可能です。

この作品の最大の特徴は、必要に応じて「折り畳める」機能を持っていることです。
ビルの11階は時に強風、大雨に見舞われることもあります。
また、夜間の閉館後、不測の事故を防ぐためにも、折り畳み収納機能を持たせることが必要でした。

ビルの屋上環境のオペレーションを担当してくださるスタッフの方々によって、
環境に適応しながら可愛がって頂いています。

S◆P1090348 S◆P1090350 S◆・P1090423 S◆・P1090479 S◆・P1090530

参考資料「2012 水と土の芸術祭-白い一日で いちごいちえ」(特別展示:カーブドッチヴィネスパ中庭)
SP1140721トリミング SP1140734補正


 
















  1. 2013/04/03(水) 11:32:56|
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ステンレスの茶釜「畝」

S釜-02

彫刻家の私ですが、ご縁があって茶道具の茶釜を制作させて頂きました。

一般に茶釜は「鉄鋳物」ですが、その錆に対するメンテナンスに対する労力が、これまでベテランの方々にとっても悩みの種として潜在的な課題であったようです。

新しい方に茶道に入って頂きやすくするために「ステンレスの茶釜を考えてみませんか」と、三軒茶屋にある嘉門工藝さんにお話を頂いたのが、取り組むきっかけでした。

ただ、ステンレスと言うと、厨房器具のように「ツルッ」とした肌を連想されるようですが、ステンレスを「刻む」ことで、新たな茶道具になればと取り組みました。

この切り溝風の肌は、切断砥石を用い、一本ずつ切りこんで制作します。
切りあがった溝は、ワイヤーブラシで舐めるように仕上げます。

ステンレスの切り立った溝がワイヤーブラシで舐められて、独特の艶めかしい柔らかさを感じさせてくれます。

この展示は、工芸家の村瀬治兵衛氏の個展の設えとして参加させて頂いたものです。
風炉は鉄の彫刻家・青野正氏の鉄の溶断による作品です。

鉄とステンレスのコントラストの取り合わせです。

青野正氏とは、2013年7月に川口市立アートギャラリー・アトリアで二人展を予定しています。
チャレンジングなテーマで、公開制作を計画しています。詳細はまた別のページでご紹介します。

S02-Ⅱ・P1150540 S釜-03

立礼用として、風炉・釜を一体化したモノを現在制作中です。
ひとまず制作途中の参考写真をご覧ください。

S◆P1150499 SP1150503.jpg SP1150508.jpg

茶釜を制作させて頂くに際して、茶箱のための「茶筅筒」を制作させて頂きました。
アルミニウムのパンチング材を使ったものです。
これも、これまでの茶道具にはなかった、ある種彫刻的なものを意識しています。

S・10・P1120857 S◆◆P1140809









  1. 2013/04/02(火) 19:25:40|
  2. INDOOR
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プロフィール

高田洋一彫刻研究所

Author:高田洋一彫刻研究所
高田 洋一/Takada Yoichi(彫刻家/Sculptor)'56年大阪生


'79大阪芸術大学美術学科卒
'05-'10東京大学大学院総合文化研究科「科学技術インタープリター養成プログラム」特任教員
'90文化庁芸術家在外研修員としてベルリン留学。


■ 和紙、竹、石などを用いた僅かな空気の流れを捉える繊細で緩やかな作品の動きが早くから注目され、内外美術館、画廊での展覧会開催


■ 主な受賞/'81第15回現代日本美術展/大賞。第6回ブルネル・アワード/奨励賞―芸術の鉄道への適合部門―、他。


■ 主なコレクション/兵庫県立近代美術館、富山県立近代美術館、埼玉県立近代美術館 他にパーマネント・コレクション。


■ 主な公共プロジェクト/JR大阪駅、日本経済新聞社本社、横浜銀行本店、横浜国際総合競技場、香港・青衣駅(Tsing Yi Sta.)など大規模な公共作品の作例多数。「水の声」「風の花」「風の道」「森の光」など建築的、環境装置的な展開も注目される。


■ 主な教育普及活動/アートとサイエンスなどを繋ぐWS、教育普及にも'85から各地の美術館、学校で活動。

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