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高田洋一“呼吸する翼” Takada Yoichi "Breathing Wings"

美術家・高田洋一の空気の僅かな動きや、風に反応する作品たちを紹介しています。   代表的な作品、最近作を取り上げながら、解説風に制作史をお話しています。展覧会情報、教育普及、日々のデキゴトも紹介しています。カテゴリから選んで楽しんでください。連絡先:〒252-0003 神奈川県座間市ひばりが丘3-15-2 P/046-258-0191 E-mail:takada.yoichi@nifty.com

「夢の花」2016 麹町 マッシュコーポレーション本社

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千代田区麹町のマッシュコーポレーション新本社前に、「夢の花」を設置しました。
クライアントとのご縁と共に、村野藤吾氏設計のプレキャストコンクリートの彫刻的な外壁を持つ、70年代のモダン建築との出会いは、この作品にとっても幸運でした。


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  1. 2016/06/16(木) 18:20:20|
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坪庭のための風の彫刻-「風見竹」

白い一日撮影:風間忠雄

2012年 新潟「水と土の芸術祭2012」に参加しました。
新潟市内の和菓子舗「にむらや」さんの店内を全面的にジャックして、個展を開催させて頂きました。

昨今の各地の芸術祭では、さまざま「市民」と「芸術家」とのコラボレーションが試みられています。
実験性の高い仕事も多いです。

私のこの度の計画は、実際に営業をしている店舗の中に作家が介入し、
店舗の営業と作品性とが両立する展覧会を試みたことが画期的だと考えています。

実際に、この展示期間中の菓子店への好影響として、
概算ながらも、来客数で40%、売上レベルで20%上がったことがひとつの可能性を示しています。

このようにチャレンジングな試みが実現できた理由には、
作家と、菓子舗主人との幸運な出会いがあったことが挙げられます。
なかなか、望んで実現できることではない展覧会であったと思います。

人の眼を惹くアクロバティックな企画の真逆の展覧会かもしれませんが、
店舗の喫茶室のテーブル、イスを全て取り払い、
拙作「白い一日」だけを置くという贅沢を実現できたことは静かに見えて、大変ラジカルな試みです。

観客は、菓子店の中にある小間(作品)の中で、くつろぎ、お茶と和菓子を楽しむのです。
客の頭上では、ゆっくりと天井が室内の気流で揺らぎ、木漏れ日のような水玉の光に包まれます。
そんな時間、そのものが作品です。

その作品の中から、店の坪庭を臨むことができます。 
その庭の中に玉石の上に竹が乗った、小さな彫刻を置きました。
この竹が、坪庭を流れる風にゆっくりと漂うように動き、すれ違うように回転します。

これまでの屋外彫刻と言えば、鉄やステンレス、石などの恒久的な材質で制作され、
且つ大型の物がイメージされたと思います。
都市の中のアートのひとつの典型です。

私たちの国の庭に、当たり前のように似合う風の作品が欲しかったのです。
例えばそれは、「獅子脅し」や「水琴窟」のように、さりげなく自然の一部として佇むものです。

竹はいずれ劣化します。
しかし、ジョイント部を残して、竹を交換することでリフレッシュさせることができるのです。

先にアップしている、展覧会の全体風景と併せてご笑覧頂ければと存じます。

風見竹

  1. 2013/04/08(月) 14:11:02|
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「水の声」2009 新潟市新津美術館 前庭 /水と土の芸術祭参加

高田は学生時代から、風で動く、運動する作品の研究をしていました。
その後、和紙、竹、石といった素材で、人の気配で動く作品を制作することになります。
それから、30年以上この仕事を続けていますが、2009年に発表した「水の声」は自然エネルギーに対する視点が少し異なります。今日はその「水の声」をご紹介します。

この作品は、風による光のうつろいと共に、音も大切なテーマです。
ぜひ、You Tubeの動画(水の声)でも音を楽しみながら、ご覧ください。
■DSC07618
■水の声 2009 
底面直径:4800×H:2020×天直径:2000(㎜)
土、水、太陽光、甕(水琴窟)、鉄、石、桐材、樹木(桜)、ステンレス、アルミニウム、モルタル、FRP

■1・DSC07608
いきなり、光の水玉写真で失礼しました。

この微妙なニュアンスのある光は、作品の天井部にある、水の層を通した太陽の光が作る、ゆらぐ木漏れ日です。
この光が部屋の中に映りこむ部屋(或は家)の作品です。
風が吹けば、天井の水が波立ち、光もまた揺れるのです。
自然の風のエネルギーが光の絵画を、動く絵画にします。
季節、一日のうつろいが光の表情を変化させてます。

■4・IMG_5270・
強い風が吹くと、水面は激しく波打ちます。
すると室内の影の壁画も激しく変化します。

■3・IMG_5398・H2
この作品には、もうひとつ「水」に関わる大切なテーマがあります。
水の声」というタイトルの通り、水の声を聴くための部屋であると言う点です。
天井に蓄えられた水は、中央の緑青の柱を伝わって、一滴ずつ滴ります。
部屋の中央には「水琴窟」が仕込まれています。
ここで「水」は透明な水の声を奏でます。
日本庭園の設えのひとつであった「水琴窟」を作品化することを妄想していたのですが、この機会で実現することが出来ました。「水琴窟師・田村造園」との出会いもこの作品を実現できた大きな力です。

■DSC07574・H・3
作品の外観。
銀閣寺の向月台の印象です。
この土の部屋は、天に水を頂き、大地の水の恵が注ぐ、我々の世界の象徴でもあります。
ちなみに、この作品は新潟市新津美術館の前庭で無料で公開されています。
現在3月、雪のため作品は施錠中です。(美術館は開館)この夏(7月14日-12月24日)の芸術祭には公開の予定です。お楽しみに。
■水の声・薦被り・2
雪中の「水の声」です。雪囲いが愛嬌のある風景です。
作品は積雪1m以上に耐えるように設計をしてありますのでご安心を(笑)
■(高田洋一)甕設置前P1040483
この甕が水琴窟の元です。いい形です。
  1. 2012/03/17(土) 13:47:58|
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「風の話を聞く花」 台湾 「2011花蓮平地森林園区国際芸術祭-MASADI-豊美緑境」

本日は昨年2011年に参加した台湾の芸術祭(2011花蓮平地森林園区国際芸術祭-MASADI-豊美緑境)で制作、インスタレーションした作品「森の話を聴く花」をご紹介しましょう。
この作品もYOU YUBE動画をご覧いただけます。ハラハラと緑の中で風に踊る作品を楽しんでください。

◆05・DSC05163・補正・

◆P1090793・
■ 森の話を聴く花 2011
直径/600×L/1300(㎜)×52基
竹、木、ポリエステル、ステンレス、ベアリング、他

◆01・20110520-0455・補正・L

この作品は、台湾の林務局の主催の芸術祭に参加した際のものです。
台湾・花蓮市の若い森を開発の手から守り、グリーンツーリズムの思想で森林公園として整備しようとする運動の中で開催された芸術祭です。 この作品を提案したときのコンセプトをご紹介します。

      -森の声を聴く花-

      人は木を切り倒し、自分達の暮らしを豊かにしてきた。
      森は黙って、私達を支えてくれてきた。
      私達は森を搾取し続けてきた。

      そろそろ発想を変えようじゃないか。
      私は森から与えられた糧を元に、
      自然の言葉を伝える装置(アート)を作った。

      風に踊る花のアートは、木と竹でできている。
      見えない風の言葉を私たちに伝えてくれる装置だ。

      私はこの広い草原に未来の森を夢想する。
      森を育み、自然と共に生きるには、何が必要だろう。

      私たちが自然の言葉に耳を傾ければ、
      答えは風が運んできてくれるかもしれない。

      見えない風の言葉から学ぼうとする心が、
      自然と共に生きる道を教えてくれる。

      2011/02/01

最後にオマケ話を。

当初、作品の花の部分は、写真のような航空合板に着色して、出来るだけ自然素材で制作する予定でした。
私が設計図を作り、現地の手配で制作をすることになりました。
さて、当初入手可能と言われた素材が入手できず、直前になって大失敗の報告・・・。
止むを得ず、作品のようなポリエステル系の樹脂素材を採用しました。
環境問題に関わる提案でしたので、自然素材にこだわった主催者の気持ちは充分理解していました。

でも、きっと、航空ベニヤに塗装をしていたら、もっと花は重たくなって、動きは鈍くなったでしょう。そして、光を透かした軽やかな色や光も得られなかったですね。
皮肉なことに現地での実験が失敗したことで、作品自身は魅力的になりました。
※ 樹脂素材を分解するには一定のコストが掛かります。石油製品の優れた性能を認めつつ、教条主義的にならない環境保護意識も必要ですね。
■P1080951・・・

■P1080958・・・2





  1. 2012/03/15(木) 14:45:46|
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卒業制作・1979

◆◆01

◆◆02

■ 作品タイトル失念-Ⅰ 1979
H/3000㎜
アルミニウム、ステンレス、ボールベアリング、真鍮、木、他

本当に昔話になってしまいますが、少しお付き合いください。
これらの作品は、私が大学の卒業制作で制作した作品、或は卒業前前期の作品です。

判る方なら、私がどんな作家の影響を受けていたか明白です。
当時、私はその彫刻家の仕事に心酔していました。
当時、現代美術のコンセプチュアル・アートの息苦しさが性に合わず、その昔模型飛行機少年の血が、風で運動する作品の作家の持つ開放感に惹かれた原因かもしれません。

◆◆page-0001・H1

◆◆03

■ タイトル失念-Ⅱ 1979
H/3000×W/800(㎜)
アルミニウム、スチール、ステンレス、ボールベアリング

学生時代、主に屋外の風でリズミカルに運動する作品の研究を続けていました。
その作家のまねっこと言われるかもしれませんが、それも承知で私はその作家の研究をしていました。
トコトンやって、例えは悪いですがゴーストライターに成れるほどになろうと考えていたほどです(笑)

それでも、自画自賛ながら、作品は大変良く動きました。
卒業制作として、なかなか高得点でしたが、残念ながらグランプリは逃しました(笑)

◆◆05

◆◆06

■タイトル失念-Ⅲ 1978
H/400×W/150(㎜)×10基、ベースガラス部:W/1800×L/2700(㎜)
バルサ、真鍮、スチール、ガラス

この作品には、些かの思い入れがあります。
結果的に、この作品も良く動いていたのですが、でも「なぜ、よく動くのか判らずに作っていた」時代でもあります。自分で作った作品が、なぜそのように動くのか、せめて作家ならその理由を解っているのは最低の責任の一つです。解らないで作っている自分に初めて気がつきました。

しかし、風で運動するからといっても、直感的に風を受ける面が殆ど無いフレームだけのフォルムでも、関節部の転がり抵抗が充分に小さければ、作品は僅かな風で動くということを判らないないなりに実証してもいました。
そして、一般的には解りにくい話ですが、細いフレーム部分が、風を受けるだけではなく、垂直尾翼としての左右の姿勢変化に関わる仕事もしていました。
この作品の形と、運動の原理、面積とジョイント部の抵抗との関係について、正対する姿勢がこの分野の作家としての必要条件であることを発見した作品でもあります。

21歳の未熟な青年の原点です
  1. 2012/03/11(日) 16:59:25|
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プロフィール

高田洋一彫刻研究所

Author:高田洋一彫刻研究所
高田 洋一/Takada Yoichi(彫刻家/Sculptor)'56年大阪生


'79大阪芸術大学美術学科卒
'05-'10東京大学大学院総合文化研究科「科学技術インタープリター養成プログラム」特任教員
'90文化庁芸術家在外研修員としてベルリン留学。


■ 和紙、竹、石などを用いた僅かな空気の流れを捉える繊細で緩やかな作品の動きが早くから注目され、内外美術館、画廊での展覧会開催


■ 主な受賞/'81第15回現代日本美術展/大賞。第6回ブルネル・アワード/奨励賞―芸術の鉄道への適合部門―、他。


■ 主なコレクション/兵庫県立近代美術館、富山県立近代美術館、埼玉県立近代美術館 他にパーマネント・コレクション。


■ 主な公共プロジェクト/JR大阪駅、日本経済新聞社本社、横浜銀行本店、横浜国際総合競技場、香港・青衣駅(Tsing Yi Sta.)など大規模な公共作品の作例多数。「水の声」「風の花」「風の道」「森の光」など建築的、環境装置的な展開も注目される。


■ 主な教育普及活動/アートとサイエンスなどを繋ぐWS、教育普及にも'85から各地の美術館、学校で活動。

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